透析後半、透析からの帰宅後に頭痛が起こる方がいらっしゃいます。
頭痛は水毒の一つの症状であり、体内の水分の分布が不均一、特に細胞内に水分がたまってくると発症しやすくなります。
五苓散は水毒の治療薬で、利水薬と呼ばれています。
五苓散はアクアポリンという細胞内外の水の移動を抑制します。
透析では浸透圧の変化とともに、細胞内外の動きが発症し、場合によっては細胞内液量が増加することがあります。
理屈上では五苓散が、その細胞内への水分の流入を抑えて、頭痛を抑えてくれる可能性があります。
五苓散は脳浮腫を抑えてくれる薬剤でもありますから、十分効果は期待できます。
五苓散1包で効いてくれればいいですが、透析という比較的短時間で変化する動きに1包で十分量なのかは疑問に思っています。
無効な場合は2包必要ではないかと思います。