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院長の臨床メモcolumn

2024.06.07

慢性腎臓病に心不全が合併した時

慢性腎臓病では腎機能が低下するため体内にナトリウムが貯留しやすいため血圧が上がったり、むくんだりすることがあります。

さらに心不全が加わるとよりむくみやすくなったり、腎臓病が悪化したりすることがあります。

腎臓病外来で心不全を合併してむくんでいる時は以前ならフロセミドなどの利尿剤を投与していました。

しかし、最近ではひどい心不全は別として、

利尿剤ではなく、SGLT-2阻害薬やエンレスト(ARNI)を使用します。

前者は糖尿病治療、腎臓病、心臓病の治療薬。

後者は高血圧、心臓病の薬です。

つまり、両方とも心臓病にも効果がある薬です。

さらにこの2つともに、別々の機序で体内にたまった水分(むくみなど)を出す利尿作用があります。

利尿剤を使用すると腎臓に負担がかかって、腎機能が悪化することはあります。

しかし、この薬剤は急性腎障害は比較的少ないとされているので、注意は必要なものの以前よりは投与しやすくなっています。

ただし、腎障害が重度の場合は投与により急激に腎障害が悪化することがあるので要注意です。

とはいえ、腎臓病に負担がかかりにくい、また、腎臓病に対する治療薬が出てきたことは非常にありがたい話だと思っています。