今日、内科の外来である患者さんが、
「血圧が高くて、薬を飲んだらよく下がりました。
よく考えてみたら塩分も多かったですね。
でも塩分は水も一緒に飲んでいますから、薄まると思うんですよ。」
こんな話がありました。
つまり、塩分をとっても大量の水と一緒に飲むと、塩分の濃度が薄まるので、吸収される塩分も薄まるはずという考えです。
もちろん、これは間違いですね。
塩分は摂取したほとんどが消化管で吸収され、腎臓で排泄されます。
いくら大量の水分ととっても塩分の吸収量は変わらないので、血圧上昇のきっかけになります。。
腎臓病の方は、場合によっては血圧が上昇し、浮腫が発生するでしょう。
ナトリウム排泄が低下している患者さんでは、体内のNaがどんどん貯留し、血圧が高くなり、降圧剤も効きづらくなっていきます。
同じよう話で、ポテトチップスは重さが軽いので、体重が重くならないと思っている患者さんもいました。
この話は、いいように解釈しているのか、本当にそう思っているのかはわかりませんが、やはり間違いがあれば適切に指導する必要があると痛感しました。