はじめての方も
お気軽にご相談ください

院長の臨床メモcolumn

2024.07.30

ペニシリン系抗生剤とセフェム系抗生剤

ペニシリン系抗生剤のある薬とセフェム系抗生剤のある薬で皮疹が出た方がいます。

違い系統の抗生剤ではありますが、共通点があります。

これら二つの抗生剤は「βラクタム環」を注しています。

このため、ペニシリン系とセフェム系の抗生剤の構造が似ているものは交差性アレルギーを起こすことがあります。

βラクタム系には、上記2種類以外に、カルバペネム系、モノバクタム系、ペネム系があります。

アレルギーのタイプとしては即効型のⅠ型アレルギー、遅発型のⅣ型アレルギーとして発症します。

ただ、必ず交差反応が起こるわけではありません。

ペニシリンでもセフェム系でもたくさんの種類の薬剤があります。

あるペニシリン系のアレルギーでもダメなセフェム系があれば、大丈夫なセフェム系もあります。

交差性があるかどうかは、インターネットなどでも掲載されています。

もし、本当にβラクタム系抗生剤にアレルギーがある場合は、

構造が全く異なる

・マクロライド系

・ニューキノロン系

・テトラサイクリング系

・アミノグリコシド系

などを選択する方がいいと思います。