国立感染症研究所からワクチンの有効性についての症例対象研究が報告された。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2484-idsc/10966-covid19-71.html
この報告はオミクロンが流行した2022年1月3日以降の結果である。
発熱外来でコロナ検査を行った1352名の解析である。
ワクチン未接種者は16%、2回接種は81,1%、3回目接種は1.7%であった。
3回目接種に関しては接種後の中央値で16日後であった。
ワクチン接種ごとの感染のオッズ比(未接種者と比べて
・2回目接種直後で、71%減少
・2回目接種半年後以降で、53%減少
・3回目接種直後で、81%減少
(上記HPより抜粋)
デルタ株に比べると、ワクチン効果が低いというオミクロン株。
3回目のブースター効果で感染予防効果が高くなるという報告もあったが、この報告を見ると、2回目と3回目接種直後のオッズ比は期待より低かった。
この10%のリスク減少をどう解釈するべきかは人それぞれであるが、3回目のワクチン接種後の抗体値は接種前と比べると50-70倍に上昇するという報告もあったことから、ワクチンに対する効果が期待感と安心感も多かった。
ただ、2回目接種半年後で53%減少効果があるとことは、半年後以降もワクチン効果があるという解釈もできる。
3回目の接種対象者は接種して長くて1か月足らずのデータであり、今後の結果が気になるところである。