透析患者は遊離カルニチン濃度が低下しやすい。
カルニチン低下により筋痙攣、貧血、心不全の発症リスクが上昇する。
これからの症状がカルニチン濃度低下によるものだけではないが、症状を認めた場合はカルニチン濃度を測定する。
カルニチン濃度には、遊離カルニチン、アシルカルニチン、2つの物質の比率(AC/FC比)がある。
透析患者の約90%は遊離カルニチンが低下しており、症状を認めた場合にカルニチン補充療法の適応となる。
下記の通り、カルニチン補充療法を行った後、速やかに濃度は上昇する。
血液透析患者のカルニチン欠乏における レボカルニチン注射液の安全性および有効性の検討
その後、ある程度プラトーにはなる。カルニチン補充療法において目標値の設定はないが、過度に投与する必要もない。
ただし、カルニチンは透析で除去されるため、薬剤中止後は速やかに血中濃度が低下するため必要に応じて、再度カルニチン濃度の測定が必要となる。