糖尿病になると空腹時の血糖と食後の血糖が高くなります。
誰でも食後は血糖が上昇しますが、2時間たっても正常の血糖値に戻らず、高い血糖の状態にあります。
この食後の血糖が高いことを「食後過血糖」といいます。
食後過血糖は心臓病にかかりやすいという報告もあります。
また食前の血糖値と食後の血糖値の差が大きいほど動脈硬化になりやすいという報告もあります。
ですから食後血糖はものすごく大切なものです。
この食後血糖を早期の段階で下げていくことが重要です。
内服薬として
・αグルコシダーゼ阻害薬(ベイスン、セイブルなど)
・グリニド系(グルファスト、スターシスなど)
・DPP-4阻害薬(エクア、トラゼンタ、テネリアなど)
上記が食後の血糖を下げる代表的な薬剤です。
一長一短ありますが、まず食後の血糖を安全にかつ、確実に下げる必要があります。
それぞれ単独で処方することもあれば、合わせて処方することもあります。
最近ではα―グルコシダーゼ阻害薬とグリニド系が合剤となった「グリベス」も発売されました。
毎食直前に内服します。
合剤となっているので患者さんも飲むのは楽かもしれません。
効果に関しても合剤となっているだけあって、食後過血糖の上昇の程度も「単独投与」に比べて抑えられます。
早期の段階で食後過血糖を抑えることは、糖尿病の進展を阻止するだけではなく、心臓病や動脈硬化を抑える点でも重要なのです。