糖尿病を発症すると、「腎臓病」の合併症に気をつけなければいけません。
糖尿病で腎臓病が悪くなることを「糖尿病性腎症」といいます。
① 糖尿病
→
② 糖尿病性腎症(微量アルブミン尿)
→
③ 顕性糖尿病性腎症(持続性蛋白尿)
→
④ 末期腎不全
糖尿病が悪化すると①から徐々に④に進行していきます。
ではどれくらいのペースで進行するのか?
① →②は年間2.0%の確率
② →③は年間2.8%の確率
③ →④は年間2.3%の確率
と報告されています。
上記はあくまで「腎臓病の進行率」です。
では題名の「心血管病」はどうなのか?
① の段階では年間1.4%の方が心血管病になります。
② の段階では年間3.0%の方が心血管病になります。
③ の段階では年間4.6%の方が心血管病になります。
④ ではどうなのか?
19.2%の方が1年間に心血管病になると報告されています。
これはあくまで海外の報告で、日本人はやや進行がゆっくりではないかとも言われています。
しかし、大切なことは糖尿病性腎症の進行もさることながら「心血管病」の発症の確率もかなり高くなってきます。
糖尿病は合併症の「糖尿病性腎症」だけではなくて、「心血管病」の発症危険度も高くなることを忘れてはいけません。
この話の根本になるのは「糖尿病」です。
糖尿病の管理をしっかりとすれば両方とも発症する危険度は随分と減るでしょう。