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院長の臨床メモcolumn

2013.07.01

☆抗核抗体陽性になったら

腎臓病外来をやっているといろんな患者さんが来るわけですが、一番多いので「尿検査でひっかかった」という目的で来られます。

当院では尿潜血や尿蛋白や尿沈渣などを行い、さらに血液検査を行います。

腎臓病の原因にはIgA腎症なども腎炎があります。

腎炎の中には「免疫異常」である膠原病というものがあります。

膠原病の中に全身性エリテマトーデス(SLE)などが含まれています。

その膠原病を調べるのに採血で「抗核抗体」をいうものを測定します。

これが40倍未満であれば正常です。

高い方は1万倍を超える時があります。

それでは40倍は正常か、異常か?

診察すると「膠原病ぽくないのに、抗核抗体だけ40倍。。。」微妙だなあという感じです。

この抗核抗体。健常人でも約半数が40倍に出ることがあるようです。

ですから、抗核抗体陽性=膠原病ではありません。

しかし注意があります。

① 初回の場合は他の抗体検査をしておくこと。

② いまは症状がどうもなくても、発症してくる可能性があることから、2-3年は経過観察をしておくこと。

「抗核抗体陽性患者さんの対応について」書かれているサイトをご紹介します。

http://fhugim.com/?p=1276

気になる方はご覧ください。