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院長の臨床メモcolumn

2016.08.18

月経時の血尿と尿検査

健康診断や膀胱炎などで受診した女性や女児の患者さんで月経と重なるときがあります。

そのような時はどうすればいいか?

下記の図は東京都のが学校健診をまとめられた論文の図ですが、やはり月経時に潜血は出現しやすくなります。

しかし、月経時以外は血尿は出ていません。

右図も女子の1時尿検査は血尿で陽性になっていますが、2次検査ではほとんど影響はなくなります。

学校健診でも月経の場合1週間ずらすように指導されているようですが、それでも小中学生の不規則な月経の場合は陽性に出ることが多いです。

ただ、1時検査の10日後に行われる2次検査ではほぼ影響がなくなるということは月経からせめて10日はずらした方が陽性率は低くなり、検尿で異常になる可能性が低いように思えます。

健診異常になるという精神的ショックと2次検査の手間を考えると、月経時からどれだけ尿検査の時期をずらすかについても検討した方がいいかもしれません。

ただ、どうしても月経時に尿検査が必要な場合は、はじめ出てくる尿ではなくて、間の「中間尿」を採取した方がいいといわれています。

膀胱炎の時も尿中白血球が気になるので、中間尿で検査をしたほうがいいと思います。