2015年に久しぶりに腎性貧血ガイドラインが改訂されました。
その中で一番大きく変化したのは鉄関連の内容です。
前回より大幅に内容が増えました。
鉄補充の基準としてTSAT20%未満、かつフェリチン100以下というのは変わりありません。
それは認知されていると思うのですが、比較的見落としやすいのが、貧血の治療をまだ行って場合です。
ミルセラ、エポジン、ネスプなどのESAや鉄剤など貧血の治療を行っていない場合はまず「鉄」をチェックします。
フェリチンが50未満であった場合、ESAに先行して、鉄剤を投与します。
若い女性の貧血を見たら→鉄欠乏性貧血
とすぐに結びつくのに、
腎性貧血→鉄のチェック
とはなかなか結び付きません。
これが浸透するのは時間がかかるのかもしれません。
治療のピットフォールといってもいいでしょうね。
はじめは鉄不足でなくても、ミルセラなどを使っていくと鉄欠乏になることもあります。
鉄のチェックは以外にも見落とされる可能性があるので要注意ですね。