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院長の臨床メモcolumn

2012.09.13

週4回の透析患者さん

以前、ネフローゼ症候群で浮腫と肺水腫・胸水がたまり、呼吸困難や倦怠感でつらく感じている透析導入患者さんについてお話ししました。

http://ameblo.jp/doctor-k2/entry-11312272024.html

中2日だとすぐに胸に水がたまってしまって、息苦しくなるので、中2日を作らないために週4回透析にしました。

月水金は4時間透析、土曜日は2時間透析。

目標はまず息切れをなくすこと。

その次は息切れを取った後に散歩など動いていくこと。

週4回行っていくと心胸比はそこまで変わりませんが、肺水腫による息切れはなくなりました。

しかし都合で週3回になった時はやはり息切れが残るという自覚がありました。

週4回続けていくと、息切れがなくなります、そうすると気分的に楽になり、徐々に動いていこうという気持ちになりました。

ここですごいと思うのは気分が楽になった時点で動いていこうという意識を持ったことです。

息切れはなくなっても、もともと長期入院でやせてしまった体です。

外を歩こうと思うとしんどいと思います。

それを強い意志で乗り越えて歩いて元気になっていこうという気持ちに感銘を受けました。

リハビリテーションもそうですが、患者さんそれぞれに壁というものがあります。

この患者さんも初めは本当にしんどかったようです。

しかし徐々に体力をつけていき、毎朝歩いて3km歩けるようになりました。

さらに坂道にも挑戦するようになりました。

動けると患者さんも生き生きしてきます。

是非とも努力を続けてもらって、秋には紅葉のバス旅行に行ってほしいものです。

週4回の透析も前向きにとらえられています。