線維筋痛症は全身の痛みと疲労感を主体をした色んな症状をきたします。
慢性的な体や四肢の疼痛があり、疲労感や睡眠障害をきたします。
痛みを中心ですが、しびれやこわばりも出現します。
その他、目の奥や口の中の痛み、顔の痛み、ずつ、頻尿、便秘、生理不順、悪夢、焦り、不安、ゆううつなど色んな症状が伴います。
原因は不明ですが、精神的ストレスや身体的ストレスが誘因にもなるといわれています。
透析患者さんも同様線維筋痛症で悩んでいる方が多いです。
誘因としては透析での同一姿勢、外傷、手術などあります。
痛み以外の訴えとしては四肢のしびれ、不眠、便秘、疲労感、くりの渇き、関節痛、イライラがあり、精神的に負担が生じ、うつになることもあるようです。
多彩な症状があることと、線維筋痛症という疾患がまだまだ浸透していないため診断されていないケースが多いです。
透析の痛みの原因としては変形性関節症、腰部脊柱管狭窄症、肩周囲関節炎、肩頚腕症候群、透析アミロイドーシスなどがありますが、この線維筋痛症が隠れている可能性もあります。
透析や腎臓内科以外にも患者さんを治療していく立場として、患者さんの悩みとして非常に多い、「痛み」についても勉強しています。
これまで痛みは整形外科が見るものだと思っていました。
しかし、内科医でもできることがたくさんあると言うことがわかりました。
少し、新しい知識を入れることで治療できることはたくさんあるんだなあというのが実感です。
診断、治療が難しい線維筋痛症ではありますが、知識を入れることによって新しい治療の引き出しが増えました。
とはいえ、線維筋痛症をはじめとした筋肉、腱、骨などの疾患は整形外科、リウマチ科などの専門家と協力しながら治療を勧めていくことは必須です。
先週の学会で東京に行った際、新幹線で読んだ本です。
①原因不明といわれてきた全身激痛「線維筋痛症」は改善できる~今野孝彦先生
②臨床医のための線維筋痛症-外傷、手術、虐待、人工透析と広範囲疼痛-~浦野房三先生
③腰痛、肩こりはなぜ治らないのか?~久田義也先生