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院長の臨床メモcolumn

2012.06.09

繰り返すテシオカテーテルの感染

活動性が低く、血管の発達が不十分な方にテシオカテーテルを挿入しています。

通常は首の内頚静脈からカテーテルを2本挿入します。


林寺メディールHPより:

上の写真の①より左側側が体内に。

②は皮下に埋め込みます。(結構長い範囲です)

③は体外に出ています。

①は皮下カフといって体内への最近の侵入を防いでくれます。

今回②の長い範囲で感染を起しました。

幸い①がブロックてくれるので体内には入っていません。

皮下脂肪が少ない方は②の皮下トンネル部で感染しやすい印象があります。

皮下脂肪など密な組織だとカテーテルも固定しやすいのですが、皮下脂肪がないとカテーテルが動きやすく、皮膚がこすれて、固定が悪くなります。

カテーテルが動くと周囲の皮膚がこすれて炎症がおこり、細菌が繁殖しやすくなります。

感染すると抜くしかありません。

別ルートとして今回足を選択しました。

首はカテーテルがU字になり、皮膚にテンションが掛かり、皮膚に負担を与えます。

足は比較的皮下脂肪があるということと、カテーテルが一直線にあるので皮膚に負担を与えません。

陰部に近いというデメリットもありますが、まずは様子を見てみたいと思います。