腎臓病の予後を判定する検査項目として①推定GFR、②蛋白尿、アルブミン尿
があります。
推定GFRは慢性腎臓病の診断基準にもなり、大切な項目ではありますが、もう一つ重要な見方があります。
ΔGFRといって変化を見ることが重要です。
昨年、一昨年とくらべてどれくらい低下しているか?
例えば、ΔGFRの減少が2.5以下に比べて、5以上減少する場合は透析になるリスクが約4倍に上昇するという報告があります。
これは1年ごとの変化を見て悪化傾向にあるのであれば要注意ということです。
GFRは変化しやすい物質です。しかし長期的にみると徐々に低下してきていることもあります。
当院ではLTEPという腎臓の長期予後を見るソフトも導入しています。
腎臓病は慢性的に経過することが多いので、長い目で腎機能の推移を観察していくことが大切です。