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院長の臨床メモcolumn

2011.11.29

どうなんだろ??

「透析患者さんに対する運動療法の是非」というテーマの論文を読みました。

というのは、最近透析患者さんの筋力低下を含め生活全般で支障をきたしてきている方がいらっしゃって、何とか予防方法はないものかと考えております。

基本的には栄養と運動ということが最も重要だと思います。

もちろん透析の質も重要ですが、今はちょっと横に置かしてもらいます。

それでその文献の図に・・・

「透析日と透析がない日の身体活動の比較」というものが載っていました。

要は透析日と透析がない日では活動度には差があるかどうかという図です。

これを見ると…

<透析治療中>

透析ある日はもちろん活動度が低くて、同じ時間帯で透析がない日の方が圧倒的に良く動いている。

<透析終了後~透析終了後2時間>

あくまで同じ時間帯(例えば透析終わった午後1時~3時など)で比べているということですが、透析のある日の方がむしろ活動度が高かったのです。
 
通院透析をしている場合なので通院にそれだけのエネルギーを使っているからでしょうか?

透析後はやはり疲れて寝ているという方もいらっしゃるのでどちらかというと活動度は低い印象を受けていました。

年齢や仕事などにもよるかもしれませんね。

正直言って予想外でした。。。。。

<透析終了5-20時間後>

これは活動度に特に違いはありませんでした。

どのように運動を取り入れていくか?

日本でも日本腎臓リハビリテーション学会が立ち上がりました。

腎臓病の方に対して運動療法、食事療法、精神的ケアなど含めトータル的に患者さんと接していこうということです。

特に運動は透析患者さんも積極的に勧められるようになりました。

ただ、まだ運動療法に対する認知が低いのでこの学会が設立されました。

透析-栄養‐運動‐介護、この4本柱を総合的に考えていく時代だと確信しています。