- リンの高値は透析患者では予後不良といわれているが、一般人口でも死亡率が高い報告がある。
- 透析患者でのCOSMOS研究ではリン4.4(変化幅3.6‐5.2)が最も死亡率が低い
- EPISODE研究では3.5‐4.5の強化治療群で血管石灰化の変化量が少ない。
- AURORA研究ではロスバスタチン投与を行い、脂質管理を行っても、心血管イベントを抑制できなかった。(本来、コレステロールの薬を投与すると心血管イベントを抑制できるはずが、透析患者では抑制されなかったという報告)しかし、リンが5未満の場合はロスバスタチンの効果を認めた。つまり、リンが高い患者では中膜石灰化が進行しており、ロスバスタチンを投与しても効果がなく、まだ石灰化が進行していないリン管理が低めに管理されている症例ではロスバスタチンなどスタチン系の薬剤が効果を認める可能性がある。
- パフォーマンスステイタス(PS)の低い患者では、リン管理をしても効果は乏しい
- アルブミン低値、リン高値の患者に対してどちらを優先して治療すべきか?⇒リンより栄養を重視したほうが予後は向上する。