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院長の臨床メモcolumn

2011.08.26

シャント瘤には気をつけて

昨日、同一部位への穿刺を繰り返すとシャント瘤(こぶ)になるといいました。

確かに、それはそれで注意しなければなりません。

もうひとつ重大な注意点があります。

それはシャント瘤にはシャント閉塞、あるいは狭窄が潜んでいる可能性があるということです。

もしシャント閉塞が潜んでいるとすると…

⇒シャントの流れが悪くなり、血管に圧がかかります。

⇒シャントが膨らんできて瘤になります。

⇒瘤になるだけではなくて、シャントではない血管に逃げます。

⇒そうなると瘤+他の表在静脈も目立っています。

当院でもありました。
シャントPTAで事なきを得ました。

穿刺部と関係なく形成されるシャント瘤はシャント狭窄が潜んでいる可能性があるということを常に頭に置かないといけません。

その場合はシャント音が聞こえているケースも多々あります。

ですから、たとえシャント音が良くてもはじめてシャント瘤を見つけた場合はすぐにエコーをするべきです。

医師、透析スタッフの共通認識として常に考えておかなければいけないと思いました。