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院長の臨床メモcolumn

2011.08.25

シャント穿刺

当院に月1回、別の透析施設で透析されている1名の患者さんが定期検査に来られております。

目的はシャントチェックと透析効率を含めたデータの確認です。

遠くから来て頂いている一番の目的はシャントの確認だそうです。

2年前にシャント完全閉塞でシャントPTAを行いました。シャントPTAで再開通しましたが、患者さんとしてはもう少し早く発見していればシャント閉塞にはならずにすんだという反省からわざわざ足を運ばれています。

今のところ幸いシャント再閉塞は認めていません。

シャント音の聴診で狭窄音がきこえたときには”これは再狭窄か!?”と思い、あわててシャントエコーを行いましたが大丈夫でした。

わざわざ遠くから来てもらって完全閉塞させるわけにはいきません。

シャントは狭くなってきます。
ただ完全に閉塞してしまう場合と少しでも流れている場合では雲泥の差があります。

あと、気になることがありました。

穿刺部が限局しすぎていることです。

穿刺部が限局するとふたこぶラクダのように大きな瘤になってしまいます。

どうしても穿刺を繰り返すと血管壁が傷んで弱くなってくるので瘤状に拡張してきます。

しかもそのような場所では皮膚も薄くなってくるので止血困難になることがあります。

できる限り瘤にならないように5-10mmくらいずらして穿刺していくことも重要だと感じました。