(概要)
-5月22日現在で96名の感染、14名の死亡
-近畿地区は20名の感染、2名の死亡
-全体の死亡率は14.6%
-37.5度以上の方:約90%
-咳がある方:約70%
-酸素が必要な中等度以上の方:約50%
-治療法:アビガンが最も使用され、気管支拡張剤のオルベスコも使用されているが、保険適応となったレムデシビルの使用報告はない
(感想と印象)
透析患者さんの報告でも男女比は2:1である。
死亡率は10%以上で経過しているので、やはり透析患者さんの発症抑制に努めてく必要がある。
症状の発見には発熱と咳がきっかけになることが多いが、嘔吐や下痢などの消化器症状で発症する例もある。
臭覚味覚異常は約10%少ないが、やはり、問診上は必須である。
中等度以上は50%と一般に比べるとかなり多いため、重症化しやすいということは念頭に置かなければならない。
治療に関してはアビガンの有効例も報告されているが、現状ではまとまった報告例は日本では認めていない。
現在、新規発生患者数は激減しているが、この時期こそ、新規発症に留意しなければならない。
疑った場合に全例PCR検査をするつもりでないと、単独発生が散発し、場合によっては透析施設などでクラスター化する可能性があることから継続的な注意が必要である。