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院長の臨床メモcolumn

2018.01.12

リンゼスの市販後調査

新しい下剤の、リンゼスの市販後調査が発表されました。

腎臓病や透析患者さんの調査ではなく、すべての患者さん対象のものです。

また、あらかじめ言っておきますが、これは副作用の報告であり、割合を示したものではありません。

これを言っておかないと、なんて副作用が多いと誤解する方がいらっしゃいます。

あくまで、副作用だけを集めた報告です。

副作用報告を拝見すると、やはり副作用の中で約8割が下痢でしたね。

高齢者だけではなく、全年齢で下痢が発生するようです。

予想外なのは、他の下剤を飲んでいる人に多くみられるのではなく、リンゼス単独でも下痢をきたす割合が多かったことです。

これは下剤を2種類以上飲んでいる方が少なかったのかもしれません。

下痢は内服して2日以内に発症するようで、もし、下痢をしたとしても3日以内にはだいたい回復しているようです。

実際使用しても同じく2-3日以内に回復しているように思えます。

下痢を発症した患者さんはリンゼスを続けるのかどうか?

57%は中止しており、25%は減量しています。

14%の方はそれでも継続しているようです。

下痢も程度がありますし、便が出たというすっきり感はありますので、便秘よりはいいだろうということで継続する方もいらっしゃいます。

毎日の方もいらっしゃいますし、屯用で使用されている方もいらっしゃいます。