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院長の臨床メモcolumn

2021.04.10

DOACと腎機能のチェック

(概要)

‐DOACは心房細動における脳塞栓の発症を抑制する薬剤である。

‐心房細動は日本に100万人いるとされ、新規発症は年間10-20万人といわれている。

・DOACにはプラザキサ、イグレサルト、エリキュース、リクシアナがある。

‐腎機能が悪化するとDOACの効果が延長し、出血のリスクが助長される。特にプラザキサ、リクシアナでは注意が必要である。

‐4剤ともに、クレアチニンクリアランスの低下(50未満)、血清クレアチニンの上昇(1.5以上)で減量すると添付文書に記されている

 

(感想と印象)

DOACを服用中の患者では少なくとも1年に2回腎機能のチェックが必要といわれている。

DOACで腎障害をきたしやすいというわけではなく、知らず知らずに腎機能が低下し、上記のとおりDOACの効果が延長し、出血のリスクが上昇することが懸念される。

心房細動の患者は腎機能低下の危険因子でもあることから、定期的な腎機能のチェックはいずれにしろ必要である。