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院長の臨床メモcolumn

2021.05.30

COVID-19と急性腎障害

COVID-19で入院した約28%に急性腎障害、約9%に透析など腎代替療法が必要になったという報告がある。

急性腎障害の危険因子として、男性、高齢、糖尿病、慢性腎臓病などがある。」

・臨床上、重要な点として、中等度以上の呼吸不全を伴っている場合、急性腎障害をきたすことが多い。腎代替療法が必要な状態の患者では、人工呼吸器療法が必要となっていると報告されている。

・病態としては、①糸球体のポドサイト、尿細管に対する直接障害、②内皮障害に伴う凝固、血栓症、それらにより巣状分節状糸球体硬化症、血栓性血管障害、急性尿細管障害を起こし、急性腎障害となる。そのほか、うっ血、虚血などの血流障害や薬剤など急性腎障害には他の要素も関連する。

・予後としては、高齢であるほど予後が悪く、さらに腎代替療法が必要であるほど予後が悪い。