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院長の臨床メモcolumn

2021.04.23

2型糖尿病について考える会

糖尿病性腎症の重症化予防、そのための治療についての講演

 

・SGLTー2阻害薬は腎障害進行を抑制させることが期待される薬剤である。

 

・糖排泄により血糖値が低下するが、腎臓に関してはナトリウム排泄により保護作用が期待される

 

・ナトリウムを排泄するとマクラデンサを介して輸入細動脈が収縮し、糸球体濾過圧を低下させる。

 

・一時GFRは低下するがその後維持されるようになる。その時はナトリウム排泄が増加している状態である。やがて、糸球体内圧が安定すると過剰なナトリウム排泄は安定する。

 

・SGLTー2阻害薬は同じナトリウム排泄を促す利尿剤とは異なり半減期も長く、腎臓保護作用をきたしやすい。

 

・CKDステージ4、5でも腎臓保護作用が期待できるかもしれないが、まだ明らかにはなっていない。

 

・私からは

1、加古川地域の特定検診で腎臓障害が出現しやすい因子

2、GFRの低下率と透析導入のリスクについて

以上の話を行いました。

 

1に関しては=腎障害を生じやすい因子として、年齢、高血圧、たんぱく尿

2に関しては=GFRが1年で30%以上低下する方に関しては透析導入しやすい