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院長の臨床メモcolumn

2020.06.07

透析患者における新型コロナウイルスの報告数

(概要)

-先週と比べて感染者5人増加、死亡数2人増加、近畿地区では増加なし

-全体の累積死亡数17.3%(70歳以上が20%)以上

-男女比7:3

-透析歴が長いほど感染しやすいというわけではない

-感染者のうち、症状としては37.5度の異常の発熱が圧倒的に多い。次に咳。

-症状のうち、咽頭痛、頭痛、鼻汁も認めており、同様に下痢も無視できない症状である。

-中等度以上が約50%、重症は約20%

-治療薬はアビガンが最も使用され、オルベスコ吸入も多く使用されている

-マラリア薬のプラニケル、HIV薬のカレトラの使用は数名である。

 

(感想と印象)

-現在近畿地区では小康状態が保たれているが今のうちに、第2波に備えていく必要があると感じる

-中等度以上が約50%あるが、死亡率は17.3%であるため、コロナウイルス罹患=死亡というイメージを持ちすぎる必要はない。恐怖を感じすぎる必要はないが、感染対策が重要である。

-透析患者におけるアビガンの有効性は明らかではない。また、危険性についても明らかではない。しかし、情報がある内の半数に使用されているため、重篤な副作用が出やすいということではないと推察される。

-症状は多岐にわたり、陰性症状もない。今後、感冒症状、呼吸器症状、消化器症状のいずれもコロナウイルス感染が疑われるため、今週から今冬においては、まずはコロナウイルスを除外できる体制を構築できることが望ましい。