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院長の臨床メモcolumn

2019.07.18

透析とACP

「透析患者は人生の最終段階ではないという見解が提示されている。」

これは当然の考えでしょう。

透析という医療と付き合いながら、食事を楽しみ、時にはスポーツや旅行なども楽しめます。

お仕事をされている方もいらっしゃいます。

一方で、2014年に透析中止の決定プロセスを盛り込んだ『維持透析の開始と継続に関する意思決定プロセスについての提言』が公表されていますが、時代やACPなどの考え方の変化があり再度提言されるといわれています。

ACPは患者様を中心とした家族、医療、介護者が数回にわたって、その人の人生の最期をどう迎えていくかという人生会議です。

透析患者さんでは「何らかの理由で、身体能力や認知能力が著しく低下した結果、透析ができなくなり、透析を見合わせるということは最終的には医療の現場としてよく経験することだと思います。

しかし、「透析を中止したい、したくない」という点が一番の目的であれば倫理的にその思いは許容しづらいものになると思います。

ちなみに、透析をしない選択のことを「透析見合わせ」といいます。

上記の内容は、あまりいい気分にはならない話ではありますが、学会も動いているように、非常に大切な話になってくるでしょう。

いつか誰もがやってくる話ですが、考えすぎず、今を大切に生きていってほしいと思っています。