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院長の臨床メモcolumn

2020.01.10

糖尿病性腎症の予後についてのマーカー

糖尿病性腎症は透析になる疾患の1位とされています。

最近では、糖尿病性腎症による透析を予防しようと国全体が取り組もうとしています。

何を基準にするのか?

まず、大切なのは、尿蛋白検査になります。

尿蛋白陽性の方は要注意です。

尿蛋白±の方の中にも要注意な方がいますので、さらに精密検査が必要になります。

検査する内容は、同じく尿蛋白の「尿アルブミン検査」

これは非常に大切です。

これが陽性であれば、将来的に腎臓病になる可能性が高くなります。

尿アルブミンは健診では図ることができないので、尿蛋白±以上で引っかかった方は尿アルブミンを測定しに、医療機関に受診することをお勧めします。

血液検査では、

推定GFR60未満が重要で、

とくに、45未満だとかなり要注意です。

また、注目されているのが推定GFR低下率です。

つまり、悪くても横ばいであればいいのですが、経時的に下がってくる方は油断していると知らない間に悪くなっているという事態に陥ります。

私としてはGFRが60未満で、さらにこのGFR低下率が強い方は治療介入をし、適切な治療をしないと腎不全になるのではないかと考えています。