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院長の臨床メモcolumn

2020.06.21

唾液検査と鼻咽腔検査 コロナウイルスのPCR検査

(概要)

・コロナウイルス検査で唾液によるPCR検査はすでに認可されている

・PCR検査の標準検査として鼻咽腔検査を用いている報告が多い

・国内でも、唾液検査が認可された報告は、鼻腔検査で100%陽性の患者を対象とし、唾液ではどのくらいの確率で陽性率が確保できるかという診療検査を経て認可された。

・海外で、鼻咽腔と唾液を同時の検査を行い比較試験を行った報告がある。唾液⊕鼻咽腔⊖は21%、反対に鼻咽腔⊕唾液⊖は8%、さらに唾液のほうが5倍ウイルス量がおおく、後日に陽性が出現した症例も唾液は0回に対し、鼻咽腔では5回であった。

 

(感想と印象)

・唾液採取は感染のリスクが少ないのは確か。

・唾液のほうが、採取しやすく、技術の差も出にくいため、安定した検体採取が行われる可能性がある。

・唾液を標準検査(コントロール)とした場合、おそらく、鼻咽腔で100%陽性という結果にはならないと推測されるため、決して唾液が劣っているとは言えないと考える。

・国内でも、PCRだけではなく、抗原検査においても、唾液と鼻咽腔を同時採取し、安全で、確率の高いと思われる方法を検証することが期待される。