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院長の臨床メモcolumn

2019.02.08

ピートルの3か月後の市販後調査

リンの下げる薬であるピートルの市販後ヶ月後の調査が出ました。

リン関しては予想通り良好な低下を認めました。

全体で1.35、初回の方で1.64、切り替えの方で0.8低下しました。

気になるヘモグロビン(Hb)ですが、鉄が含まれているということで、0.37上昇していました。

鉄の上昇に関しては、フェリチンが27と上昇していましたが、3ヶ月後と言うこともあって27と軽度の上昇にとどまっていました。

個人的にはもう一つ気になることがあって、フェリチンの値によって、ビートルを投与した後どのようにフェリチンやTSATが変化するかが興味がありました。

フェリチンが100未満と、鉄分がもともと少ない症例に関しては、フェリチンやTSATも有意に上昇していました。

これに関しては、リオナで当院も経験しましたので、予想範囲でした。

しかし、逆に、もともとフェリチンが200以上と多い症例では、ビートルを投与した後、統計上の有意差はないものの、フェリチンやTSATは低下していました。

あくまで3ヶ月後という事ですが、思ったほどフェリチンの増加はなさそうです。

鉄は蓄積されるケースも多々ありますので、今後1年後の調査など注意深く観察していきたいと思います。