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院長の臨床メモcolumn

2014.07.17

パーキンソン病患者さんの食欲不振・胃膨満に対して

パーキンソン病の方では薬の影響や病気の影響で胃の動きが弱くなっています。

食事をしてもすぐにおなか一杯になったり、食事後おなかが重くて動けなかったりします。

これは食物が胃から腸へ排出する力が低下するわけです。

本来であれば食事を胃が砕き、消化していくわけですが、パーキンソン病の方は胃の動きが低下しているのでなかなか食事を胃で砕くことができず、上記の症状が出やすくなります。

このような症状は約30-40%の方に見られるといわれています。

そのような方に、胃の運動をよくしたり、食欲をよくする「ツムラ六君子湯」を投与した論文がありました。

ツムラ六君子湯はぐれしんという食欲を向上させたり、胃の動きをよくしたりしてくれます。

パーキンソン病の方でも六君子湯で胃の排出がよくなり、、さらに不思議にもL-ドパという薬の血中濃度まで安定させたということです。

六君子湯は食前に内服することが必要で、粉ですので頑張って飲まなければなりません。

副作用も少なく、漢方薬が飲めるのであればそのつらい症状がなくなる・減るかもしれません。