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院長の臨床メモcolumn

2015.04.25

カルニチンの内服と静注どちらがいいの?

透析患者さんでこむらかえりに対してLカルニチンを投与することがあります。

はじめは内服薬のみでしたが最近では静注で、透析後の投与もすることが可能となりました。

内服薬で効果がない場合、注射に切り替えてよくなることもあるようです。

濃度でいうと

内服薬(エルカルチン900㎎)
透析前 総カルニチン244.7 透析直後61.2
透析前 遊離カルニチン 157.3 透析直後35.1

静注薬(エルカルチン1000㎎)
透析前 総カルニチン 324.6 透析直後81.5
透析前 遊離カルニチン203.8 透析直後 45.2

透析ではカルニチンは除去されるので、静注製剤は透析後の投与する必要があります。
(約60%除去されるといわれています)

これを見てみるとどちらの投与方法にせよカルニチンは速やかに除去されます。

透析前の濃度に関しては静注薬の方が有利のようです。

これを静注製剤500㎎にすると濃度は低下し、静注なら1000㎎の方がいいようですね。

透析患者さんは内服薬が多く、効果が期待できる場合は静注薬の方がいいでしょうね。