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院長の臨床メモcolumn

2020.09.11

インフルエンザワクチンの副作用

(概要)

・新型コロナウイルスに対する重篤な副作用が報告され、あるメーカーの治験が一時中断された

・毎年行われる季節性インフルエンザワクチンにも副作用がある。

➊発赤、腫脹が10-20%

❷頭痛、発熱、倦怠感が5-10%

上記の軽微な副作用は5人に1人くらいの確率。

 

・重篤な副作用(平成30年シーズン)

➊使用回数:252万1510回

❷医療機関からの重篤な副作用報告例:0.00015%

❸医療機関からの死亡報告:0.0000057%(3名)

⇒死亡の因果関係に関しては2例は明らかではなく、1名も情報不足と記されている。

 

重篤な副作用のうち、ギランバレー症候群や急性散在性脳脊髄炎などの重篤な神経疾患になった報告は15例。専門家会議で、最終的に疑わしい症例は15例中4例。アナフィラキシーは17例で重篤なものは6例。

 

(印象と感想)

・毎年行っている季節性インフルエンザワクチンに関しては軽微なものに関しては比較的多いが、重篤なものに関してはかなり低頻度と思われる

・新型コロナウイルスワクチンに関しては重篤な副作用が既に報告されている。まだ、投与されている対象者数は少ないため、発生頻度を考えると高いと思われる。たとえ1000人に1人としても0.1%となる。ワクチンを安全に行うためには重篤な副作用の発生は少なくとも限りなくゼロに近づけなければ安心できないと思われる。

・ワクチンを切望する気持ちには変わりないが、十分な情報収集は必要と考える。