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院長の臨床メモcolumn

2013.04.20

☆慢性腎臓病の貧血(腎性貧血)治療について

慢性腎臓病が進行していくと「腎性貧血」となります。

腎臓病が悪いと尿素窒素やクレアチニンも上昇してきますが、赤血球数やヘモグロビン値も減ってきます。

原因としてはエリスロポエチンという赤血球を作る物質の産生が低下するからです。

ヘモグロビンが低下し、貧血が進行すると立ちくらみやしんどいなどの症状が出てきます。

そうなると体もしんどくなりますし、心臓や腎臓にもよくありません。

腎性貧血と診断された場合「エリスロポエチン製剤」をいう注射薬を皮下注射します。

皮下注射し、貧血を改善することによって、体のしんどさや心臓・腎臓への負担を減らしていきます。

以前はヘモグロビンが10以下になってから治療を開始するとなっていましたが、最近では「貧血の症状などの患者さんの状態を勘案して、必要に応じてヘモグロビンが10以上でも、注射を開始しても良い」という解釈に代わってきています。

目標はヘモグロビン11-13くらいで推移するようにしています。

腎性貧血をお持ちの方は「ヘモグロビン13以上」など高い値にする必要はありません。

逆に、ヘモグロビンを高くすることで脳梗塞や心臓病が起こりやすくなるという結果が世界的にも出ています。

「腎性貧血」と診断され、治療を受けている方はCKD-JAC研究によるとまだ50%くらいしかおらず、決して認知されているとは言えません。

早期に「腎性貧血」と診断し、治療を受けることで貧血症状や心臓の負担の軽減や腎臓病の進行抑制につながっていくと思います。

早期に治療を開始し、「ヘモグロビン11-13以内」を目指していきましょう。